カタカナ
- 加藤 誓(ちかい)
- 2022年2月2日
- 読了時間: 3分

3回目の新型コロナワクチン接種のことを「ブースター接種」と言うらしい。 「ブースター」と聞くと大型ロケットの脇に推進力を高めるための補助用の 小型ロケットや、テレビアンテナの弱い電波を増幅する機器を思い浮かべる。 つまり「増幅」という意味である。
インフルエンザワクチンを接種し何か月も経つと、検査では
抗体がなくなったように見える。 しかし、身体は覚えており
インフルエンザウイルスに感染すると急激に抗体価が増幅する。
このことを「ブースター反応」と呼ぶ。ワクチン接種が重症化を抑える所以でもある。
余談であるが、「感染」はまだ病気ではなく病原菌やウィルスと接触した状態である。
それが細胞に「定着」「侵入」して障害を引き起こし、あるいは高熱などの過剰防衛反応による 障害が出て、はじめて「感染症」という病気となるのである。
感染しても定着、侵入させないようにするために「手洗い・うがい」そして「細胞への侵入防止 作用のワクチン接種」をするのである。
本題に戻る。 コロナ関連でもブースターをはじめ、クラスター(集団)オーバーシュート(爆発的増加) ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)サーベランス(監視、見張り)トリアージ(選別・ 優先順位)パンデミック(世界的大流行)等々、カタカナが多く目に付く。(聞いてもいるだろう が覚えられないしその上難聴でもあり、テレビの字幕か、新聞スマホなどで見てしか分からない ので “目に付く″とした。)
新しい言葉は、若い人もそうだが、政治家や、コメンテーター(評論家)が「かっこいい!」と 思うのか、好んでよく使われる。分からないとその都度調べるが、誠に面倒である。 (か、と言ってカタカナでも分かりやすい小林製薬のダジャレ製品名は、論外だが)

化粧品をはじめ色んな商品名や広告にもイメージコピー(抽象的、雰囲気言語)としてカタカナが 好んで使われる。
ロコモ(運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態)は
日本整形外科学会が提唱し「ロコモにならないように!」等と キャチコピー(宣伝文句)で使われる。
これに便乗したのか、サントリーの健康食品名「ロコモア」が テレビ広告で頻繁に出てくる。
名古屋市発行の「広報なごや」2月号が来た。特集は、「フレイルを予防しよう!」である。 「フレイル」とは、加齢に伴い生じる可逆的な身体の衰弱状態、つまり治すことはできるが、 ほっておくと要介護を必要となる高齢者の状態のことである。
ロコモもフレイルも日本語にしたら長すぎ使い勝手が悪くなるが、そのカタカナを必要とする 高齢者には、チンプンカンプン!
調べようとする人は「フレイル」ではないのであるが。
カタカナの意味が分からない、覚えられないのは高齢者になった証拠なのか、
新しいカタカナを作る方が 悪いのか、考えると、私は「気がふれーる」のである。
ナイシトール、ノドヌール…小林製薬の商品名決定会議を見学したいです。楽しそう!
野球界で数少ない?日本語「監督」もビッグボスになってしまいました。彼は面白くて好きですけどね。