この3年間
- 加藤 誓(ちかい)
- 2022年11月4日
- 読了時間: 3分

カレンダーも残り2枚になった。秋は何かと心さみしいものである。
さて、コロナ感染者低下の間に、停止していた色んなイベントが再開 されるようになった。
私が事務局をしているいくつかの会も 3 年ぶり の開催の運びとなった。
我々高齢者にとってこの 3 年間のブランクは、 思っていた以上に大きなものであった。
返信のハガキが着いた。 「2 年前より体調を崩し、残念ながら欠席。皆様によろしく!」「夫に代わって返信します。」「体調 は良いが、遠出は無理になりました。」
ハガキの余白にぎっしり状況が書いてある。本人は元気で も家族の不調で参加出来ないケースもある。参加の返信を貰ってから開催までの短い間でも、急に 体調を崩したりと、いつも参加する連中の欠席が目立つようになった。
それともうひとつ、コロナ による「籠り、出不精」が長く続き「何もしたくない病」となり、それが又「面倒くさい病」へと 悪化してはいないかと心配もする。
秋なのか、参加者の嬉しそうな顔よりも、欠席者の色んな顔が浮かぶのである。
話は変わるが、我が家の色々な生活機器も季節が分かるのか、何故か秋に故障をする。
3年前の10月末、ガス屋さんが安全点検にやって来た。
「このガスコンロは、寿命です。」と。
IH の電化も考えたが「私、消し忘れる様な事はしないから!」との女房の一言でガスに決まった。
今年の10月、突然、台所から「ガラガラ、ガラガラ・・・」と異常音が聞こえた。
レンジフードの換気扇からである。
何で異常音がしているか調べそして私で直せるかとネジを開け てみたが、分からなかった。
「ガス屋さんが明後日、ガス警報器の交換にくるのでその時見てもらうから。」と女房。 2日後「ガス屋さん、何と言ってた!」「寿命です。」寂しい言葉である。
新しいレンジフードが取り付けられていた。
工事の間の3時間、業者の方が駐車場を使用とのことでその間は車で外出するようにと女房。
「ほらぁ、ガスを付けると自動的に LED のライトが点くのよ。強火にすると、換気扇が強に、 弱火にすると弱に自動的に変わるわよ!」嬉しそうな声!
「どうゆう原理でそうなるか教えてもらった?」「聞かなかった。でも便利よ!」
調べてみた。3年前のガスコンロは既に赤外線でレンジフードに指示を出す機能があったので ある。そこでそれに対応するレンジフードを業者が取り付けたのである。
私は3年前に補聴器を買ったが家では着けていない。 女房の言っていることが分からない時が良くある。又、忘れぽくもなった。
「あなた、スマホ持った?マスクは?手帳は?メガネ忘れているわよ!」
コロナ前からの3年間で私にも変化があり、女房との関係にも変化があるようだ。
ガスコンロが女房で、レンジフードが私なのである。
付いてこい、 今じゃ女房に、 付いてゆく
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