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一人散策会

 名東区の自然散策会は7月20日(土)であるが、その日会議予定で

参加できない。そこで「一人散策会」と勝手に称して7月10日(水)

牧野ヶ池緑地に出向いた。

 最初に見つけたのが、「ワルナスビ」の群生である。名前の由来は葉や茎にトゲがあり、除草剤も効きにくく駆除に苦労するため悪茄子となり、また葉や茎、花や実が有毒でもあるため英国では「悪魔のトマト」と呼ばれているとか。

 翌日同じ場所に行ったら、毒草駆除のためか綺麗に

刈ってあった。写真が撮れたのは、幸いであった。

 どこかの老人会のクラブの人達がグラウンド・ゴルフをやっていた。会釈をし、いつものコースを進んだ。

そこは、藪である。「ヨウシュヤマゴボウ」が赤紫の花を付けていた。これは、食用の

「やまごぼう」「菊ごぼう」とは別物で、ただ根っこの形が似ているだけで、有毒であり、決して食してはいけない。秋には、赤紫の実が出来るがこれも有毒である。

その周りにつる草が茂っていた。星状の淡緑色と薄ピンクの花が付いている。これが、

駆除が容易に出来ない程繁殖力が強く、覆われた植物を枯らすため「ヤブガラシ」

(藪枯らし)と言う名前の厄介者である。

 池の入り口には「ムクゲの花」「ハスのつぼみ」が例年通り穏やかに迎えてくれた。

緑地を巡回している職員の方が、池の西側工事のために池の水を抜いていると教えてくれた。

水辺まで行き、間近に「スイレンの花」を写真に収めることが出来た。

例年なら「ガガブタの花」もあるのだが水位低下のためか、見ることが出来なかった。

 昨年、緑地の職員の方に「この場所にヌマトラノオが生えているので、刈り取りをしないでほしい!」と依頼したお陰か、岸辺に、立派な「ヌマトラノオの群生」を観ることが出来た。

暗い山道に入る。昨年より、キノコ類が少ない。それでも立派な「シロタマゴテングダケ」が生えていた。他のキノコも見つけたが、名前が分からない。

 愛知カンツリーへの道をまたぎ、空地に入る。

「イヌビワ」と「ホソバイヌビワ」の実が色づき始めている。2年前の明徳公園散策会の時

教えてもらった「イヌビワコバチとの共生関係」(雌だけが受粉の手伝いをし、雄ハチは

羽がないので雄果内で一生を終える)を思い出した。

 その脇に赤橙の花の「ヒメオオギスイセン」が生えていた。これも繁殖力が強い。

自由広場の方へ出かけた。「ナンキンハゼ」の樹木に黄緑色をした穂状の花がいくつも垂れ下がり美しい。

突然、吹奏楽器の音がした。地元の高齢者による楽団6~7名が「東京ブギブギ」を繰り返し練習していた。ここなら、大きな音量も迷惑にならないし、私には、心地良い音色で暫く立ち

止まって聞いていた。

その傍に清楚な白い花が一輪咲いていた。今日の最後の花となった。

 通常の散策会なら、「これ何?」「何て言う植物?」「これ凄いね!」等など、賑やかにおしゃべりしながらの観察会である。今日は、静かな「一人散策会」であった。

 その白い花の名前は「クチナシ」であった。




閲覧数:17回1件のコメント

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1 Comment


ekookuda
ekookuda
Jul 15

ご一緒に散策している気分で読ませていただきました。緑が沢山あるんですね。私の住む練馬も石神井公園など公園がありますが 野原はほとんど無いと思います。昔使った薬草の教科書は処分しがたくて まだ持っていますよ。涼しくなって虫の声を聴きながら公園を散策したくなりました。奥田英子

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