夏の牧野ヶ池緑地
- 加藤 誓(ちかい)
- 2023年7月18日
- 読了時間: 3分
更新日:2023年7月22日

3 日前のゲリラ豪雨で牧野ヶ池緑地脇の道路に折れた枝や葉が散り、 老人会の方が清掃活動をしていた。
7 月15日(土)10名の スタッフの方とお子さん16名を含め総勢60名で自然散策会が 始まった。
お子さん達は虫捕り網や、貰ったカブトムシや捕まえた バッタなど入った虫かごを持って出発して行った。
その後を大人25名が続いて出発。
最初の観察は、「ヤブガラシ」。藪を枯らすほど繁殖力が強い嫌われ物。
次に「ヘクソカズラ」 屁糞の蔓の名の通り、葉を揉むと悪臭がする、これも嫌われ物。
もう一つ、やはり繁殖力が強いのが「チドメグサ」。これらの厄介物の除去には、除草剤を使う など相当手を焼く植物である。しかし、これら嫌われ物でも、共に生薬として、又、臭いはずの 屁糞の実は美肌化粧料として利用されているとのこと。
どんな物にも価値はあり。
「モッコク」は庭木の王様、「コムラサキ」は「ムラサキシキブ」より実が多くこれも有名な庭木 として使用されている。木に寄生するシダの名が「ノキシノブ」軒忍と教えてもらった。庭などに 生えれば苔と共に風流となる。
薄暗い急坂を登る。長雨と雷の所為か、あちこちキノコが生えている。
スタッフの方が「ここを 見て下さい!」腐葉土の間に白い花の様なものがあった。
「ツチグリ、土栗と言うキノコです!」 初めて見る変わった形のキノコで感激した。
牧野池の畔に着いた。気持ちの良い景色である。
水辺近くに小さな黄色い花があった。「イヌタヌキモ、という食虫植物です。茎に袋があり、 ミジンコなど吸い込んで捕食します。絶滅危惧種です。」
「池一面にガガブタが生え、水質を悪くし ていますが、これも絶滅危惧種で駆除することができません。」昔は牧野池でジュンサイも採れて いた時期があったとのこと。こんなに繁殖しているガガブタが絶滅危惧種であると、初めて知り 驚いた。
「アメンボの名前の由来知っていますか?」「飴の様な匂いがするから!」「その通りです!」 子供が網で捕まえ、匂いを嗅いでいる、昔の光景が浮かんできた。
北へ皆と飛べなかったのか、一羽の傷ついた雌のオナガガモが泳いでいた。
この暑さを凌ぎ、 冬まで生き延びて皆との再会ができるようにと手を合わせた。
日本ミツバチの巣があったが、今年、ダニか、巣を荒らすスムシの所為か、ハチが居なくなった ことと合わせ考えると、植物より動物の方が環境変化にどうも弱いようだ。
日の射す大広場に着いた。
大きなクスノキがあった。折れた枝の葉を揉んで匂いを嗅ぐ。 微かな匂い。今度は、落ち葉を揉んで嗅ぐ。ハッキリと樟脳の匂いがした。
曇り空で適度な風もあり、熱中症の心配もなく、樟脳の様な爽やかな散策会であった。
その夜、沢山撮った写真を整理しようとカメラの蓋を開けた。
メモリーカードが入ってない。カードはパソコンに差してあった。何も撮れていない。
明るくなるのを待ち 5 時半、慌てて「牧野ヶ池緑地」へ。
出発地点からメモを見ながら、何処に 何があったか探しながら写真の撮り直し。
7時に帰宅。
走り回ったためか寝不足なのか、 その後のグラウンド・ゴルフの成績は悪かった。
散策ではなく散々な日となった。

最近は牧野博士のNHKの朝ドラで練馬の牧野植物園がツアーで賑わっているようですよ。各写真を興味深く拝見しました。子供の頃に近くの川や野原で遊んでいたことを思い出します。今年は猛暑が続いていますが お体にご留意ください。ジギタリスプルプレアってジギタリスのラテン名?でしたよね?まだ覚えていますよ。
生薬は苦手でした…
昔からなんでもよくご存知ですね