top of page

帽子の修理


グラウンド・ゴルフやゴルフで被るお気に入りの帽子の

ひさしの先が、度重なる洗濯のため剥がれてしまった。

 手芸が得意の女房に修理を依頼した。 100均で帽子の色と全く同じベージュ色の「のり付きの

裾上げテープ」を買ってきた。

「素晴らしい。全く同じ色だ!」と褒め称え修理を依頼。

数日後、「明日使うから、修理をお願い!」「わかった!ところでテープはどこ?」

テープが見当たらない。私が最後に見たのはソファの前のテーブルである。

周囲を探すが見当たらない。

「あんたがどっかに持って行ったのじゃない?例えば、アイロンの傍とか、予備の

ボタンなど小物を入れている所とか?」

女房もはっきり覚えがなく、半信半疑状態。

「ボケてないかい。そんな所には、絶対持って行かないよ!」

 私は、名探偵気分でテープの有り場所を推理。

「あなたの部屋には、絶対持って行ってない!」「台所を探しても無駄だ!」

私も、再々ソファやテーブルの下や周り等を念入りに探すが、無い。

「最初探した所を再度確認して!」見つからない。

「もう一度あの日の行動を思い出して!」

とうとう、女房が「また、100均で買って来るから!」

「私が言っているのは、物が無くなるはずがない!ということ。見つからないと

落ち着かない!」110円ではあるが、認知症が掛かった大事件である。

夕ご飯の準備の時間である。しばし、テープの捜索は中止することにした。

暑さは9月になっても続いているが、さすがに18時過ぎには夕陽が沈む。

冷房時には、二重カーテンの窓側の白いカーテンは常に閉めているが、もうひとつの

厚手のカーテンを閉めに行った。

白いカーテンの裾に隠れて何かがあった。

「テープがあったぞ!」 「そうでしょう!私の所為でなく、あなたの所為!」

「チョット待て!私ゃ認知症じゃないぞ!」

どうも、横になったソファから起きるために布団を跳ねた時、そこに乗っていたテープが1.5m先のカーテン

まで飛んで行ったようだ。

名探偵の見つけた犯人は自分であった。

夫婦共々、スマホはどこだ!鍵はどこだ!と探すことが最近多くなった。

今回も「自分は物忘れが進んでいるのでは?」と感ずるが所以の事件であるが、

物が見つかり、帽子の修理も出来、取り敢えず、目出度しめでたし。

 
 
 

1 Comment


Guest
Sep 12, 2023

眼鏡がなくなったら頭の上を探す。

電話の子機はバッグの中、リモコンは冷蔵庫。

以上に加えて、裾上げテープはカーテンの下を探す。

よく覚えておきます笑

Like
bottom of page